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【目的別】DXに役立つツール10選!選定時のポイントも紹介
業務の効率化や生産性の向上などを目的として、DX推進を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
DXは専門性が高いため、施策を成功させるには、会社の体制やサービスに合ったツールを選定しなければなりません。
そこで本記事では、DXに役立つツールを紹介するとともに、選定時に押さえておきたいポイントや、導入時に注意しておきたいことを詳しく解説します。
DX推進にあたり、情報を収集されている方は、最後までご覧ください。
目次
【基礎知識】そもそもDXとは?
情報技術やデジタル技術を活用してサービスを変革もしくは創造して、他社との競争力を強化する施策を、DX(デジタル・トランスフォーメーション)といいます。
経済産業省が策定する“「DX 推進指標」とそのガイダンス”では、DXを以下のように定義しています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や
社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務その
ものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」
IT化とDX化の違い
DX化とよく似ている“IT化”という用語があります。
どちらも「情報技術やデジタル技術を駆使して、業務効率の改善を生産性の向上を目指す」という共通点があるものの、性質がやや異なります。
まず、IT化は、情報技術を活用して、作業の効率化や短縮化を図ることを目的とした施策です。
たとえば、従来までは手作業で実施していた予約管理業務をデジタル化したり、各種労務手続きの申請を、電子申請できるようにしたりする取り組みなどが挙げられます。
一方で、DX化は、ITを含むデジタル技術やデータを活用することで、提供するサービスや、従来の企業文化などに変革をもたらす施策です。
ITを含むデジタル技術を活用して、組織全体や既存のビジネスモデルを変革させて、新しい価値を生み出すことを意味します。
経済産業省が公表する「デジタルガバナンス・コード2.0」では、DX化を以下のように定義しています。
DXの定義は次のとおりとする。「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データ
とデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデ
ルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競
争上の優位性を確立すること。」
DXが重要視される理由とは?
ニュースサイトなどのメディアでDX推進が取り扱われる機会も増えてきましたが、なぜここまで注目を集めているのでしょうか。
近年になって、DX推進が重要視されるようになった理由は以下のとおりです。
理由①ユーザーのニーズやビジネスモデルの変化に対応するため
ユーザーのニーズならびにマーケティングの市場は絶えず変化するため、旧態依然のビジネスモデルでは、他社より優位に立つことはできません。
デパートや家電量販店などの、小売業界を例に考えてみます。
従来までは、店舗で直接商品を購入するマーケティング方法が主流であったため、企業は「価格の安さ」や「品揃えの豊富さ」で他社に対応していました。
ところが、ネットワーク技術の発展にともないネットショッピングが発達すると、ユーザーの関心は、自宅にいながら商品を購入できる「利便性」にシフトします。
その結果、小売業界の大手企業のほとんどは、他社に対抗するためにネットショッピングや宅配サービスなどを提供するようになりました。
このように、競争上の優位性を確立するには、トレンドやユーザーのニーズを調査したうえで、DX推進による、新たな施策の実施が重要であることがおわかりいただけるでしょう。
理由②レガシーシステムを維持管理するコストを抑えるため
「レガシーシステム」とは、古くなった技術や仕組みで構築されている、老朽化が進んでいる基幹システムのことです。
導入から長い月日が経過したシステムは、維持管理に膨大なコストが発生するので、将来的に企業経営を圧迫する懸念があります。
また、システムの老朽化は、従業員の生産性や業務効率を低下させるだけでなく、情報漏洩をはじめとしたセキュリティ関連のトラブルの発生リスクを高めます。
このような事態に発展すると、取引先からの信用を失うだけでなく、会社の存続が危ぶまれることも起こりえるので、早急なるDXの推進が求められているのです。
【分野別】DXに活用できるおすすめのツール10選
DX推進を検討しているものの、どのようなツールを活用すればよいのかわからない方もいらっしゃるでしょう。
ここからは、DX推進に役立つツールを「業務効率化」「コミュニケーション」「マーケティング・営業活動」「顧客対応」「文書管理」の5つに分類して紹介します。
関連記事>>DX推進のプロセスは?成功させるためのポイントも紹介
【業務効率化】RPAツール
RPAは「ロボティック・プロセスオート・メーション(Robotic Process Automation)」の略称です。
メールの配信やレポート業務、勤怠集計・通知や入金確認業務といった、単純作業をシステム化・自動化できます。
従業員の工数を削減できるだけでなく、ヒューマンエラーの防止にも役立つので、生産性や業務効率の改善にも効果が期待できます。
「単純かつ工数がかかる業務が日常的に発生する」「休日や夜間に対応できるツールを導入したい」という企業に向いています。
【業務効率化】電子決裁システム
電子決裁システムを導入すれば、稟議書や決裁書をはじめとした申請書類の作成や捺印・署名をペーパーレス化できます。
書類作成や手続きにかかる工数や郵送コストを削減できることはもちろんですが、情報の改ざん防止機能も搭載されているので、安全性も担保されています。
業務効率化と同時に、コストの削減やセキュリティ性の向上も目指すのであれば、電子決裁システムの導入を検討してみてください。
【業務効率化】ワークフローシステム
ワークフロー(Work Flow)とは、文字どおり「業務の流れ」を意味する用語であり、ワークフローシステムは、業務の電子化を指します。
主に人事や経理関係の事務処理に用いられており、ツール内にフォーマットを用意すれば、経費精算や有給取得、交通費の申請など、各種申請手続きを自動で進めることが可能です。
また、画面上で情報を確認してクリックするだけで承認手続きが完了するので、申請者と承認者の双方の時間と工数を削減できます。
「人事や経理の人材が少ないので、承認手続きの負担を軽減したい」「印刷コストを削減したい」と思われるのであれば、ワークフローシステムの導入は必須です。
【コミュニケーション】ビジネスチャットツール(社内SNS)
社内ならびに社外とのコミュニケーションをスムーズ化するために開発された、業務用のチャットツールのことを「ビジネスチャットツール」、もしくは「社内SNS」といいます。
通常のチャット機能はもちろんですが、グループトーク機能や通話機能、ファイルの共有・保存機能など、ビジネスシーンに特化したさまざまな機能が搭載されています。
チームを組んでスピーディにやり取りをしたり、カレンダーからイベントを設定できたりするので、業務の効率化や利便性の向上に効果が期待できるでしょう。
また、個人用チャットと比較すると、ビジネスチャットはセキュリティ性に優れます。
情報漏洩を防ぐために高水準のセキュリティ対策が施されているので、安全にやり取りができる点も魅力の1つです。
「メールのやり取りに工数がかかる」「社員同士のコミュニケーションを活性化できないだろうか」などの課題は、ビジネスチャットを活用すれば解決できるかもしれません。
【コミュニケーション】Web会議システム
インターネット回線を使い、PCやタブレット上で、音声通話やビデオ通話ができるツールを「Web会議システム」といいます。
コロナ禍で増加したテレワークを機に導入した企業も多いので、聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
1on1やグループでのオンライン会議はもちろんですが、クライアントや海外拠点とのやり取りにも活用できるので、移動時間の短縮や、交通費の削減にもつながります。
テレワークの社員が多い、もしくは出張や商談が多いのであれば、Web会議システムの導入を視野に入れてみてはどうでしょうか。
【マーケティング・営業活動】MAツール
MAは「マーケティング・オートメーション(Marketing Automation)」の略称です。
名前どおり「マーケティングを自動化するツール」であり、見込み顧客の育成や既存顧客との商談から、新規顧客の開拓まで幅広く活用できます。
具体的な機能としては、顧客行動のスコアリングに基づく、SMSやLINEを使ったアプローチや、顧客状況に合わせたアラートメールの自動配信などが挙げられます。
営業促進や業務効率化に高い効果が期待できるので、アナログ営業からの脱却を目指している企業や、作業の短縮化により業績アップを目指している企業におすすめです。
【マーケティング・営業活動】CRM /SFAツール
営業活動に注力するのであれば、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)や、SFA(セールス・フォース・オートメーション)の導入も検討しましょう。
営業管理や顧客管理などを一元管理することで、営業担当者の行動や業績、顧客のステータスなどを把握できるので、営業活動を効率化・円滑化できます。
また、顧客の基本情報ならびに一連のやり取りは、リアルタイムで社内共有できるので、業務の属人化の防止や、業務の引き継ぎの簡略化にも役立ちます。
営業活動がメインの企業はもちろんですが、煩雑化した顧客管理を簡略化したい企業や、事業の健全化を目指している企業にもおすすめのツールです。
【顧客対応】チャットボットツール
「チャットボット(chatbot)」とは、“チャット(chat)”と “ボット(bot)”を組み合わせた言葉であり、人工知能を活用した「自動会話プログラム」を意味します。
簡単に説明すると、ホームページやSNSなどに導入されている、ユーザーからの質問に自動で返答するプログラムのようなものです。
顧客サイドには「知りたい情報をスムーズに把握できる」、そして企業サイドには「対応業務を省略化できる」というメリットがあります。
「ユーザーからの問い合わせが多く、対応業務に追われている」「集客やサービスの品質の向上を目指している」と思われているのであれば、導入を検討してみてはどうでしょうか。
【文書管理】クラウド型オフィス
PCだけでなく、スマートフォンやタブレットから、WordやExcelなどのOfficeファイルを共有できるソフトが「クラウド型オフィス」です。
インターネット環境さえあれば、外出先や移動中でもリアルタイムでファイルを閲覧・編集できます。
社内の情報共有にWordやExcelが使われることが多いのであれば、クラウド型オフィスを活用することで、より時間を有効活用できるでしょう。
【文書管理】ナレッジ共有ツール(社内wiki)
企業が業務を通じて得た知識や経験を、社内もしくは社外の人に効率よく共有するためのツールを「ナレッジ共有ツール」もしくは「社内wiki」といいます。
工程が多い業務フローだけでなく、属人化されていた業務内容も可視化されるので、業務効率の改善や、新入社員教育や業務の引き継ぎ時に役立ちます。
業務の複雑化の解消や、ブラックボックス化の改善を目指しているのであれば、ぜひ導入を検討したいところです。
DXツールの選定時に押さえたいポイント
ここからは、DXツールの選定時に確認しておきたいポイントを紹介します。
ポイント①自社の課題に合っているか
DX推進を成功させるには、自社で抱えている課題を解決できるツールを選ぶことが必須です。
業務効率の改善を目指すのであればワークフローシステムRPA、営業活動を促進させるのであれば MA やCRM /SFAなど、目的に合った適切なツールを導入してください。
「多くの企業が導入している」「導入コストが抑えられる」という理由だけでツールを選ぶと、会社の体制やシステムと噛み合わず、かえって状況が悪化することも起こりえます。
自社で抱えている課題を明確にしたうえで、ツールの機能性やコストなどを比較検討し、自社にとって最適だと思えるツールを選びましょう。
ポイント②操作性や画面表示がわかりやすいか
DX化をスムーズに進めるのであれば、ツールの操作性や画面表示のわかりやすさなども重視してください。
使い勝手が悪い、もしくは一部の従業員しか対応できないような専門性の高いツールを導入すると、業務効率をさげてしまいます。
DX推進は、全社員が一丸となって取り組む施策なので、従業員のスキルに合ったツールを選びましょう。
ポイント③しっかりとしたサポート体制があるのか
デジタルツールの導入後には「システムエラーが発生して動かせない」「操作方法がわからず、作業を進められない」などのトラブルがつきものです。
ITやDXの知識を有している従業員が少なく、ツールの導入に不安がある場合には、サポート体制も確認したいところです。
サポート内容や対応スピードだけでなく、段階的なツールの導入や、ほかのツールとの連携のサポートにも対応しているかなど、サポートできる範囲を入念に収集してください。
情報を収集したうえでツールを比較検討し、サポート体制と機能性、コストのバランスがとれているものを選びましょう。
DXツールの導入にあたり注意しておきたいこと
DXツールを導入する目的は「業務の効率化・短縮化や、生産性の向上により、業績アップや競合優位性を確立すること」にあります。
そのため、ツール導入を目的とするのではなく「ツール導入によって、どのような結果を生み出すのかを」ゴールとして設定してください。
ただし、高すぎる目標を設定すると、従業員の負担が重くなったり、DX推進が頓挫したりするおそれもあるので、具体的かつ現実的なゴールを設定しなければなりません。
また、ツールの導入時は、従業員へのヒアリングも実施しましょう。
一部の関係者が独断で決めると、既存の業務内容とツールが嚙み合わず、業務効率を低下させてしまう可能性があるからです。
「現状でどのような課題があるのか」「どのようなツールがあれば、問題を解決できるのか」を明確にしたうえで、条件を満たすツールを選ぶことが望ましいです。
DX推進の目的を明確にしたうえで最適だと思えるツールを選びましょう
いかがでしたでしょうか。
競争上の優位性の確立、ならびにレガシーシステムの維持コストを抑えるには、DX推進による組織の体制や仕組みの改善が欠かせません。
DX化の第一歩として、まずは生産性の向上や、業務の短縮化につながるツールを導入しましょう。
RPAやビジネスチャット、クラウド型オフィスなど、さまざまなツールがリリースされているので、比較検討したうえで、自社に合ったものを選んでみてください。
アルファ・ゴリラでは、オンライン商談や電子署名、SFAなど業務の効率化ができるDXツールを提供しております。
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